今回はマイホームのDIYネタです。
※別のブログで2020年12月に投稿した記事の改訂版です。
現在仕事部屋として使っている部屋は、以前は子ども部屋だったらしく、壁にはワンちゃんのワンポイントが入った可愛らしい壁紙が使われています。

普段生活するだけなら特に気にならないのですが、モノ撮りをしたときに背景へ写り込むと、どうしてもテンションが下がります。
以前から「いつか壁を変えたい」と思っていたものの、なかなか重い腰が上がらず。そろそろ年を越すぞという12月末になって、ようやくDIYすることにしました。
今回は、壁紙の上から漆喰を塗って仕事部屋のイメチェンに挑戦するDIYです。
そもそも漆喰とは?
漆喰は、消石灰を主原料とする塗り壁材です。
同じくDIYの塗り壁材としてよく見かけるものに珪藻土がありますが、こちらは植物プランクトンの一種である珪藻の殻が堆積してできた珪藻土を主原料としており、漆喰とは原料が異なります。
漆喰や珪藻土は、製品によって調湿や消臭などの機能を特徴としているものがあります。一方で、施工状態などによってはヒビ割れや剥がれが発生する可能性があるのも塗り壁材の特徴です。
新築住宅で壁を漆喰や珪藻土にしたり、DIYでトイレなどの壁に塗ったりしているのもよく見かけます。実際の効果がどの程度体感できるかは分かりませんが、個人的にはあの独特な塗り壁の雰囲気が好きです。
壁紙の上から塗れる漆喰を使ってみる
今回の部屋は既存の壁紙を剥がさず、その上から直接漆喰を塗ります。
壁紙の上から施工できる漆喰や珪藻土はいろいろ販売されているので、今回はその中からビニールクロスの上にも施工できる製品を選びました。
そしてDIYでは、実際に塗る作業以上に大切なのが事前準備です。
準備でほぼ仕上がりが決まると言っても過言ではありません。
と言いつつ、準備が雑なのでいつも失敗するんですけどね。
今回使用した漆喰と道具
まずは今回のDIYで使用した材料と道具を紹介します。
漆喰|Gray tone stucco
今回購入したのは、壁紙屋本舗の「練済み漆喰 Gray tone stucco 16kg」です。
色はグレー系の「モーニングフォグ」を選びました。
この商品の便利なところは、あらかじめ水と練り合わせた状態で届くこと。

粉状の材料から自分で練る必要がないので、容器から取り出してそのまま塗り始められます。
コテ
漆喰を壁へ塗るためのコテも必要です。

今回使用したのは、厚さ0.3mmのステンレス製で、長さ210mmのコテです。
僕が購入したものは先端が尖ったタイプでしたが、実際に使ってみると先端が丸くなっているタイプの方が扱いやすいかもしれません。
また、漆喰を塗る場合は厚くて硬いコテよりも、ある程度薄くてしなるものの方が塗りやすく感じました。
以前、玄関前にポストを設置した際にホームセンターで3本980円くらいの安いコテを購入しましたが、厚みがあって硬かったため、漆喰を塗る作業には向いていませんでした。
コテ板
漆喰を手元に載せておくための「コテ板」も用意しておいた方がいいです。
ホームセンターで探したところ2,000円ほどしたため、僕は購入せず、100円ショップで買った薄いプラスチック板で代用しました。
ただ、これが薄くてヘロヘロ。
漆喰を載せると安定せず、かなり苦労しました。
Amazonや楽天市場などでは1,000円前後の商品もあるので、広い面積を塗るなら最初からちゃんとしたコテ板を購入しておいた方が作業は楽だと思います。
マスキングテープとマスカー
漆喰DIYで欠かせないのが、マスキング用品です。
マスキングテープに加えて、床などの広い範囲を保護するためのマスカーも用意しておきます。
マスカーとは、養生テープに薄いビニールシートが取り付けられたものです。

テープ部分を床や壁などへ貼り付けてビニールを広げるだけで、境界部分のマスキングと漆喰の飛散防止を同時にできます。
今回の作業でも非常に役立ちました。
中性洗剤と雑巾
既存の壁紙の上から漆喰を塗るので、施工前に壁紙の汚れも落としておきます。
薄めた中性洗剤を雑巾につけて壁全体を清掃し、その後、水拭きして洗剤分を取り除き、最後に乾拭きしました。
漆喰を塗る前に、壁をしっかり乾燥させておきます。
漆喰を塗る前にしっかりマスキング
材料と道具を準備したら、実際の施工に入ります。
今回漆喰を塗るのは、デスクを置いている側の壁一面だけです。

本当は部屋全体を施工したかったのですが、部屋の荷物を全部移動させることができなかったので断念。余った漆喰はトイレなど別の場所に使用することにしました。
ここで重要なのがマスキングです。
床についてはマスカーを使ってしっかり養生しましたが、天井や左右の壁との境界は「まあ大丈夫だろう」と面倒くさがって一部マスキングを省略しました。
結果から言えば、ここは完全に失敗でした。
漆喰DIYでは塗り方そのものと同じくらい、いや、それ以上にマスキングが仕上がりを左右します。
面倒でも、床・天井・隣接する壁・コンセント・スイッチなど、漆喰を付けたくない場所は最初にしっかり養生しておくことをおすすめします。
漆喰の一層目を塗る
いよいよ漆喰を塗っていきます。
当初は「一層目をなるべくフラットに仕上げて、二層目でおしゃれな模様を付けよう」などと大それたことを考えていました。

ところが実際にやってみると、一層目から意図しない模様がどんどん付いていきます。
特に難しかったのが、スイッチやコンセント、床や天井に近い場所です。コテを自由に動かせるスペースが少ないので、広い壁面の中央と同じようにフラットに仕上げるのはなかなか難しい。
初めての漆喰DIYで完璧な平面を目指すよりも、ある程度のコテ跡は「味」と割り切ってしまった方が楽しめると思います。
塗りたてと乾燥後では色がかなり違う

塗った直後はかなり濃いグレーで、黒板のようにも見えます。
「思っていたより色が濃いな」と少し不安になりますが、乾燥して水分が抜けてくると徐々に明るいグレーへ変わっていきました。
写真で白っぽく見えている部分は、漆喰が薄く、下の壁紙が透けて見えているところです。
一層目を乾燥させる
一層目を塗り終わったのは夜でした。
そのまま扇風機を当てて一晩乾燥させましたが、施工したのが冬だったため、翌朝になっても完全には乾いていませんでした。

そこで窓を開けてさらに昼ごろまで放置。その頃には、ほとんど乾燥した状態になりました。
気温や湿度によって乾燥時間はかなり変わると思うので、冬場にDIYする場合は余裕を持ったスケジュールにしておいた方がよさそうです。
二層目を塗る
一層目が乾いたら二層目を塗っていきます。

ところが、一層目をフラットに仕上げられなかったことが、ここで影響してきました。
一層目にできた凹凸の上からさらに漆喰を塗るため、二層目では段差がより大きくなってしまいます。きれいなフラット仕上げを目指すなら、一層目の段階でもう少し丁寧に平らにしておく必要がありました。
とはいえ、これも全部「味」だと思えば許せます。
二層目を塗り終えたら、再び一昼夜乾燥させました。
二層目では気泡が発生
二層目は一層目より厚めに塗ったため、乾燥にも時間がかかりました。
さらに気になったのが、塗った漆喰の表面に小さな気泡がいくつも発生したことです。気泡をコテでならして消しても、しばらくするとまた別の場所に気泡が出てくる。
「塗る → 気泡が出る → コテでならす → また気泡が出る」という作業の繰り返しになり、これがなかなか面倒でした。
開封後2〜3日に分けて使用していたためか、個人的には2日目以降の方が気泡が出やすくなったように感じました。
漆喰壁が完成

そんなこんなで、仕事部屋の壁一面が完成しました。

施工したのは一面だけですが、普段はこの壁に向かって仕事をしているので、部屋の印象はかなり変わりました。
以前より仕事をしていて気分も上がります。後ろを振り返れば、相変わらずワンちゃんの壁紙に見守られているんですけど。
ついでにデスクも新調したので、そちらについてはまた別の記事で紹介します。

実際にやって分かった漆喰DIYのポイント
今回初めて壁紙の上から漆喰を塗ってみて、「次にやるならこうする」というポイントがいくつか分かりました。
これから漆喰DIYに挑戦する人の参考になるよう、まとめておきます。
二度塗りするなら一層目をできるだけ平らにする
今回は薄く二度塗りしましたが、一層目の凹凸がそのまま二層目にも影響しました。そのため二度塗りする場合は、一層目をできるだけ薄く、フラットに仕上げておいた方が二層目を施工しやすいと思います。
一方、余った漆喰を使ってトイレの壁を一度塗りで仕上げてみたところ、見た目だけでいえばそちらの方がきれいに仕上がりました。
今回の経験だけで「一度塗りの方が正解」とは言えませんが、仕上げ方によっては無理に二度塗りしない方がきれいに見える場合もありそうです。
16kgで塗れる面積は事前に計算しておく
今回施工した壁は約6.2㎡。
16kg入りのGray tone stuccoを使用し、壁一面を二度塗りして、おおよそ半分程度を使用しました。
実際の使用量は塗る厚みや下地、施工方法によって変わるため、単純に「16kgあれば6畳全部塗れる」と考えない方がよさそうです。
窓や収納が多ければ壁面積は減りますが、開口部が少ない部屋では必要量も増えます。施工前に実際の壁面積を測り、使用する製品の施工可能面積と比較して必要量を計算しておくことをおすすめします。
開封後はできるだけ早く使い切る
今回の商品は到着後、未開封の状態で約2週間置いていましたが、特に固まることなく使用できました。
ただし、保存可能な期間については製品の案内に従った方が安心です。
一方、開封後はできるだけ早く使い切った方がよいと感じました。今回は2〜3日に分けて使用しましたが、時間が経つにつれて容器の端に付着した漆喰が固まり始めます。その欠片が柔らかい漆喰の中へ混ざってしまうと、施工中に引っ掛かって仕上がりにも影響します。
また、今回に限っていえば2日目以降の方が気泡も出やすく感じたため、可能であれば施工スケジュールをまとめて、開封後は短期間で使い切るのがよさそうです。
仕上がりを左右するのはマスキング
今回一番反省したのがマスキングです。
床はマスカーを使ってしっかり養生したのですが、天井や側面は面倒だったので一部マスキングせずに施工しました。案の定、マスキングしなかった部分の仕上がりはイマイチ。
また、マスキングしていても境界部分に漆喰を厚く塗りすぎると、テープを剥がす際に漆喰まで一緒に欠けて下地が見えてしまったり、逆に漆喰にテープが埋まって残ったりすることがあります。
そのため、壁の中央よりもエッジ付近を少し薄めに仕上げるのがコツだと感じました。
漆喰DIYでは、面倒でもマスキングに時間をかけることを強くおすすめします。
漆喰DIYはおすすめ?
実際にやってみると、漆喰塗りはDIYとしては比較的挑戦しやすく、施工前後で部屋の印象が大きく変わるのが魅力でした。特に、
- 壁紙を変えて部屋の雰囲気を大きく変えたい
- 普通の壁紙とは違う質感を楽しみたい
- 家族や子どもとDIYを楽しみたい
- コテ跡などDIYならではの仕上がりも楽しめる
という人には向いていると思います。
一方、漆喰の調湿や消臭といった機能だけを目的に施工すると、期待していたほど体感できない可能性もあります。
少なくとも今回の施工では、機能面よりも部屋の雰囲気が大きく変わったことに一番満足しています。部屋で仕事をするのが以前より楽しくなりました。
部屋に籠っていても加齢臭がしないので、実は消臭効果が効いているのかもしれませんけどね。
まとめ|壁紙の上からでも漆喰DIYはできた

今回は、仕事部屋のビニールクロスの上から「Gray tone stucco」を塗って、壁一面を漆喰にしてみました。
「本当に壁紙の上から塗って大丈夫なのか?」という不安はありましたが、少なくとも今回施工した壁では問題なく塗ることができました。
初めてだったこともあり、コテ跡や境界部分など反省点はいろいろあります。それでも壁紙だった壁がグレーの塗り壁になると、部屋の雰囲気は大きく変わりました。
漆喰DIYで特に重要だと感じたのは、施工前の清掃とマスキング、そして最初から完璧な平面を求めすぎないことです。多少のコテ跡や凹凸も含めて「自分で塗った壁」として楽しめるなら、漆喰DIYはかなり面白いと思います。
思っていたより手軽に部屋を大きくイメージチェンジできたので、普通の壁紙では物足りないという人は挑戦してみてはいかがでしょうか。

