ブロンプトンをミニPハンドル化した話

前回、ブロンプトンM6RをALFINE 8速化しましたが、実はそのときにもう一つ大きなカスタムを行いました。それが「ミニPハンドル」への交換です。

かつてブロンプトンには、SハンドルやMハンドルと並んで「Pハンドル」という独特な形状のハンドルが純正ラインナップされていました。残念ながらPハンドルは2019年ごろに廃盤となり、現在は新品の純正Pハンドルを入手することは困難です。

BROMPTON P6R

そこで今回使用したのが、LOROサイクルワークスで販売されている「ミニPハンドル」です。

先に結論を書いてしまうと、ミニPハンドル、めちゃくちゃ快適です。

今回は、そんなミニPハンドルの特徴や取り付け時の注意点、実際に使って感じたメリットについて紹介します。

目次

ミニPハンドルとは?

mini-P Handleの素性 LORO ONLINE STORE

ミニPハンドルは、かつてブロンプトンに純正採用されていた「Pハンドル」に近い形状を持つハンドルバーです。

ハンドルバーを大きく曲げた独特な形状になっていて、上側と下側で大きく異なるポジションを取ることができます。簡単に言ってしまえば、Mハンドルのようなアップライトなポジションと、Sハンドルのような低いポジションを1本のハンドルで使い分けられるのが大きな特徴です。

さらに、グリップテープを巻いた部分であれば途中のさまざまな位置を握れるため、実際には上・下の2ポジションだけではありません。この「持つ場所を変えられる」という特徴が、特にロングライドでは大きなメリットになります。

ミニPハンドル化するとどうなる?

ミニPハンドルでは、ブレーキレバーやシフトレバーをハンドルの上側に取り付けます。そのため、普段の街乗りでは基本的に上側のグリップを握って走ることになります。

一方、スピードを出したいときなどには下側を握ることができます。さらに、その中間部分も握ることができるため、走行中にかなり自由にポジションを変えられます。

これが普通のSハンドルやMハンドルとの大きな違いです。

ミニPハンドル化の注意点

ミニPハンドルへの交換を考えている場合、注意しておきたいのがブロンプトンのステムです。

基本的にはMハンドル仕様向け

基本的にミニPハンドルは、Mハンドル仕様のブロンプトンへの装着を前提としています。

Mハンドルはハンドルバー自体に高さがあるため、比較的短いステムが使用されています。一方、Sハンドルはハンドルバーがほぼフラットなので、その分ステムが長くなっています。

各モデルのステム高さ比較イメージ(トレース)

このSハンドル用の長いステムにミニPハンドルを取り付けると、折りたたんだときにハンドルが地面へ干渉してしまうようです。

今回カスタムした車体はM6Rなので、この点は問題ありませんでした。

Sハンドルでもリアキャリア付きなら装着できる?

Sハンドル仕様では基本的に難しいミニPハンドルですが、リアキャリアを取り付けることで装着できる場合があるそうです。

リアキャリアを装着すると折りたたみ時の車体位置が少し高くなるため、ミニPハンドルが地面へギリギリ干渉しなくなるとのこと。現在Sハンドル仕様でミニPハンドル化を考えている人は、リアキャリアとの組み合わせも選択肢になりそうです。

ただし、車体の仕様やハンドル形状によってクリアランスは変わる可能性があるため、実際に交換する場合は事前に確認した方がよいと思います。

ミニPハンドルを実際に使ってみた

ここからは実際にミニPハンドルで走ってみた感想です。

使ってみて一番驚いたのは、想像していた以上に上側のポジションが快適だったことです。

上側グリップは街乗りやゆるポタに快適

ブレーキレバーとシフトレバーは上側に取り付けているため、通常はここを握って走ります。上側を握ると上体が起きた楽な姿勢になるため、ゆっくり走るときには非常に快適です。

Sハンドルと比較するとMハンドルもかなり楽なポジションですが、ミニPハンドルはさらに楽に感じます。

単純に姿勢が楽というだけではありません。上側のグリップ位置はステムとの固定部分からかなり離れているため、ハンドルバーそのものがしなり、路面から伝わってくる細かな振動をかなりいなしてくれているように感じます。

この乗り心地の柔らかさも、ミニPハンドルが快適に感じる理由の一つです。

下側グリップなら前傾姿勢を取れる

ミニPハンドルの下側を握ると、上側とは一転してかなり前傾姿勢になります。スピードを出して走りたいときや、ヒルクライムなどではこちらのポジションが使いやすく感じます。

上側がリラックスポジションなら、下側はスポーツ寄りのポジションという感じです。一つのハンドルでここまで大きく姿勢を変えられるのは、Pハンドルならではの面白さだと思います。

下側にはブレーキレバーがないので注意

ただし、下側を握っているときはブレーキレバーを操作できません。ブレーキをかけるには上側へ手を戻す必要があります。

そのため、交通量の多い場所や歩行者がいる場所、急な飛び出しが考えられる場所などで下側を握って走るのはおすすめできません。私自身も、見通しがよく安全を確認できる場所に限って使用しています。

ロングライドでは握る場所の多さが大きなメリット

Pハンドルの魅力は、上側と下側だけではありません。グリップテープを巻いている部分なら、さまざまな場所を握ることができます。

これがロングライドではかなり便利です。

長時間同じ姿勢で自転車に乗っていると、手のひらや手首、腕、肩などが少しずつ疲れてきます。そんなとき、握る位置を少し変えるだけでも負担を分散できます。

上側を握ったり、途中を握ったり、下側へ移動したりと、走りながらポジションを変えられるのはかなり楽です。

バーエンドバーの代わりにもなる

個人的には、手の向きを縦にできるバーエンドバーのポジションがかなり楽だと感じています。ただ、ブロンプトンにバーエンドバーを取り付けた見た目があまり好みではないため、私は使用していません。

さすがにミニPハンドルでもバーエンドバーとまったく同じ握り方はできません。それでも握る場所の自由度が高いため、持ち方を工夫すればバーエンドバーに近い役割は十分果たしてくれます。

ロングライドで複数のポジションを使いたいけれど、バーエンドバーは付けたくないという人にも相性がよさそうです。

街乗りからロングライドまで使える万能ハンドル

実際に使ってみて感じたミニPハンドルの面白いところは、特定の用途だけに特化したハンドルではないことです。

街中をのんびり走るときは上側、少しスピードを出したいときは下側。長距離を走るときは、上・中間・下と握る場所を変えながら走れます。

一つのハンドルでかなり幅広い使い方ができるわけです。

ブロンプトンは街乗りだけでなく、輪行や旅行、ロングライドなどいろいろな使い方ができる自転車なので、こうしたポジションの自由度の高さはブロンプトンとの相性もかなりいいと思います。

ミニPハンドルの見た目はどう?

正直に言うと、もともと私はPハンドルの見た目がそれほど好きではありませんでした。「便利そうだけど、自分のブロンプトンには付けなくてもいいかな」と思っていました。

ところが、ALFINE 8速化という大きなカスタムをすることになり、「せっかくだから一緒にやってしまおう」と思い切ってミニPハンドル化しました。

結果は大成功。

実際に使ってみると、とにかく快適です。そして不思議なもので、使い勝手を気に入ると見た目まで格好よく見えてきます。

今ではこの独特なシルエットも含めて、かなり気に入っています。

まとめ:ミニPハンドルは普通のハンドルに戻りたくなくなる快適さ

今回は、ブロンプトンM6RをミニPハンドル化した感想を紹介しました。

ミニPハンドル最大の魅力は、一つのハンドルで複数のポジションを使い分けられることだと思います。

上側を握ればアップライトで快適。下側を握れば前傾姿勢。さらに途中のさまざまな場所を握ることで、ロングライドでは手や腕への負担を分散できます。

特に上側のポジションは想像以上に快適で、街乗りやゆるポタとの相性も抜群でした。

ALFINE 8速化もかなり気に入っていますが、普段乗っていて常に恩恵を感じるという意味では、ミニPハンドル化も負けないくらい満足度の高いカスタムです。

目次